妊娠とビタミンDについて
ビタミンDは免疫機能の調整や受精卵の着床に関係しているとされています。
そのため、妊娠を希望している人はビタミンDの摂取が重要になります。
ビタミンDの話をする前に少しだけビタミン全般のお話をします。
ビタミンは大きく、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分けられます。
水溶性ビタミンはビタミンB,C、ナイアシン、葉酸等です。
脂溶性ビタミンはビタミンA、D、E、Kです。
水溶性ビタミンの特徴はその名のとおり、水に溶けるビタミンになります。
水に溶けるため、ゆでる等の行為により、水分中にビタミンが流出してしまいます。
スープなどは流出したビタミンも摂取できるので良いかと思います。
また、この水溶性ビタミンは体に中に貯めておくことができません。
たくさん食べても使われない分はおしっこに溶けてしまい、体の外に排出されます。
そのため、毎日摂取することが重要です。
脂溶性ビタミンは油に溶ける性質のあるビタミンです。
油でいためるような調理法により吸収率が上昇します。
この脂溶性ビタミンですが、水溶性ビタミンの特徴と大きく違うところがあります。
それは、たくさん摂取すると水溶性ビタミンと違い、体の中にどんどん溜まってしまいます。そして脂溶性ビタミンの過剰症を引き起こします。
そのため、摂取には注意が必要だと考えられていました。
ここからが本題です。
その脂溶性ビタミンですが、なかなか赤ちゃんができない方では不足しているという論文が発表されました。
英ウィメンズクリニックの藤井美喜さんたちの研究では、不妊患者のビタミンDを採血で確認したところ、充足が6.8%、不足が40.4%、欠乏が52.8%でした。およそ9割の人のビタミンDが不足・欠乏していたのです。
また、アンケート結果から1日3回食事をしている方の88.2%が20ng/ml以下、つまり3食食べていても9割弱の方が不足しているという結果です。
そのため、毎日日光を浴びて、ビタミンDを含むバランスの良い食事をとることを心掛けて下さい。